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 #267 オリラジ藤森の矜持

by 葉羽
Photo "オリエンタルラジオ藤森"
BGM by Blue Piano Man "Please Don't Go"
Site arranged by 葉羽
 

◆オリラジの藤森はよしこが周りの芸人に「ブス」とイジられる中、唯一「可愛いよ」と気遣った。

◆それはガンバレルーヤがまだテレビに出始めたばかりの頃。よしこは他の芸人はもちろん、街中で歩いていても「ブスが歩いてるぞ」と言われ容姿いじりがキツかった。よしこもそれが女芸人の定めと思い込み「ブス」と言われれば大きな声で返す。自分から転がる。自分から崩れる。それが仕事だと思っていた。

◆そんな現場に藤森がいた。藤森はいじらなかった。よしこの顔について何も言わなかった。体型にも触れなかった。かわりに話を聞いた。ネタを拾った。返した。女性として対等にそこに置いた。

◆初めよしこは戸惑った。いじられないとどう立てばいいのか分からない。自分の居場所はいじられる場所にしか無いと思っていた。なのにこの人は、そこを空けたまま話しかけてくる。

◆ある番組のトーク企画。よしこは思い切って口にした。胸の奥にずっとしまっていた言葉。「藤森さんって、うちらのことを、ちゃんと女性として見てくれますよね」

◆藤森は笑った。「俺は容姿いじりが得意じゃないし、腕がないから面白くできない。笑いがないならただの悪口になっちゃうじゃん。 あと単純に言いたくないんだよね」

◆よしこは言葉を失った。守られていたのだとそのとき気づいた。いじられないことは外されることではなかった。はじめから対等の椅子に座らせてくれた。

◆だから今日も、藤森慎吾はいじらない。女芸人の顔を。体型を。チャラ男の仮面の下で、その一点だけはずっと変わらない。

葉羽 「オリラジ藤森の矜持」について

 いかりや長介編『#182 だめだこりゃ』でこんな言葉がありました・・「遠くない未来に、素人いじりや他人をこき下ろすコメディがこの世からなくなることを信じている」。藤森氏もそんな気持ちを持った男なのでしょう。


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