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 #138 情愛歌集

by 葉羽
Backwall: 高松市牟礼町の「むれ源平石あかりロード」
BGM"Please Don't Go" by Blue Piano Man
Site arranged by 葉羽

 

◆立膝を ゆっくり割って口ずける あなたをいつか産んだ気がする(林あまり)

◆重ねても重ねても 重なりきらない言葉と同じ 重ねてみても同じ体(同上)

◆もう愛を期待するほど愚かではないから「楽しかった」と言って(佐藤真由美)

◆耳元で モネの睡蓮が好きという 仮面女の乳首を吸う(加藤綾子)

◆きみ恋し おぼろ月夜に 濡れつきぬ 一人慰め 女せつなや(与謝野晶子)

◆ランジェリー すべりおちゆくたまゆらの うすべに色の迷い楽しむ(松平盟子)

◆抱き合い 互いの後ろの水のいろを 眺めて過ごす朽ちてゆくまで(一太郎)

◆乳ふさを ろくでなしにもふふませて 桜終わらす雨を見ている(辰巳泰子)

◆思いつつ 寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせばさめざらましを(小野小町)

◆忘れ去ることを諦め幾年か 君の記憶が朧げになる(さかいまみ)

 

 

 

葉羽 「情愛歌集」について

 エロチックなものもある情愛短歌を時代を越え、小野小町から加藤綾子(アナウンサー)のものまで幅広く取り上げてみました。与謝野晶子の「乱れ髪」がこんな際どい物だったことは知りませんでしたが。


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