冬のむこうから Poem by Fujiko
冬の霧雨は涙雨 暖かく感じさせても 冷たい爪を隠している
冬の雨は滲ませる 追いかけても追いついても 滲んで見えるテールランプ 周りの景色も滲んで見える
冬色のコートを着て 冷たい雨に打たれたら 凛とした心が忍び込む
荒涼とした心の響き 冷たいがゆえに 熱い涙のしずく しずくはやがて 大地に還ってゆく
冬の雨も涙のしずくも 大地は静かに受け止めて いずれ訪れる春の息吹に 還流する・・・・