望郷 by 森明緒
喜多方美術館で開催されていた
高橋まゆみさんの人形展
その中でも特に目が滲んだのが
奥さんの背を抱きしめるお父さん
それはまるで
見た事が無い筈なのに
まんま
おじいちゃんが着ているのは
うちの父のジャンパーに見え
おばあちゃんが被っている肩掛けは
母の物の様で・・
顔も形も違うのに
なんだか苦労してきた二人が・・
父が母に謝っている姿の様で
今思い出しても涙が込み上げます
彼女の作品は
豊かで懐かしくて
茶目っ気があって
そうそうこう言う人今も居る
そんな望郷の念の様な
小さな塊として眼の前にありました
人形とは「人の形」ではない
現実の記憶を喚起させるもの・・
素晴らしい「作品」と言うより
「人達」に会って来たという想いでした |