ブルームーンの空に by 大和伸一
今宵の月の出は 眩しいばかりのブルームーン
遠い昔 ラダックの月明かりで 本を読んだことや
夢か現(うつつ)か 亡くなった友が 会いに来てくれたことを 懐かしく思い出す
昼過ぎに 川縁で一息ついていると 突然 海が見たくなり 松川浦の九月の海へ
初めての肌を焼かない夏・・ 海はまだまだ夏模様でも 山裾では芒が海風に揺れている
何時もの喫茶店で微睡むと 瞼の裏では 若い頃の自分が 波打ち際を走り回っていた