わすれないでいよう by まめしば
わすれないでいよう
私たちは原始の森のふところに
勝手に踏み込んできた旅人
そこに道はあっても
その主は 決して私たちではないことを
深い森の中にたしかに残る命の気配
繰り返す季節の中のほんの一瞬
自分の息の小ささを確かめながら
緑の木の葉の扉をくぐれば
空と水とが同じ青に染まる世界
どちらが 空
どちらが 湖
目にしたもののありのままを
心の奥にしっかりと刻もう
そして ずっとずっとこの先の
私たちの子供の子供のそのまた子供たちが
今有る景色と同じものを
その目に見ることが出来るようにと・・・ |