遠く by まめしば
生まれた雛を育て上げ ひとりで飛べるまでにした
この手を離れて小燕は 小さな羽根をはばたかせ 雨風に耐え海を越え 見知らぬ国へと飛んでった
いつでも帰ってこれるよう 巣箱に藁を敷き詰めて いつでも戻ってこれるよう 小枝の赤い実集めては
遠くで嵐にあわないか 爪ある鳥にあわないか
小燕達は大空を 飛べる翼が嬉しくて もといた古巣を忘れても
今日も赤い実集めてた いつでも帰ってこれるよう 戻らぬことは知ってても 帰れる場所のある様に