#003 わすれないでいよう
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  わすれないでいよう  by まめしば

 わすれないでいよう
 私たちは原始の森のふところに
 勝手に踏み込んできた旅人

 そこに道はあっても
 その主は 決して私たちではないことを

 深い森の中にたしかに残る命の気配
 繰り返す季節の中のほんの一瞬

 自分の息の小ささを確かめながら
 緑の木の葉の扉をくぐれば

 空と水とが同じ青に染まる世界
 どちらが 空
 どちらが 湖

 目にしたもののありのままを
 心の奥にしっかりと刻もう

 そして ずっとずっとこの先の
 私たちの子供の子供のそのまた子供たちが

 今有る景色と同じものを
 その目に見ることが出来るようにと・・・

 

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