鞍馬 この通信を見ている人の中には、今仕事をしているか、もしくは少なくとも一度はされて今に至っている方も多く含まれていると思います。
皆さんは、入社する前に希望していた仕事が果たしてできているでしょうか?
そして、今の仕事を楽しんでできているでしょうか?
今の職場に、学生インターンが少なからずいることを前回書いたと思います。
最近は、大手企業などでインターン制度が導入されているようですね。
インターンというのは、ご存知の方も多いかと思いますが、簡単に言えば、学生の間に実際にその企業で何をやっているのかを体験してもらってその企業のことを理解してもらう制度です。
企業の側から言えば、時間をかけて学生の品定めができるということでしょうか?
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学生インターン
(CFO株式会社HPより) |
就職活動の前段として、大学生ならば3年生、大学院生ならば1年生(博士課程ならば2年生?)と、卒業の2年前に仕事を体験してみて、翌年度の本番の就職活動につなげていくという流れです。
最近の学生は2年かけて就職活動するのかと思うと、大変だなと思う反面、長い時間をかけて答えを出すことの出来る、つまりその間に労働者市場での商品価値を高める機会を与えられている彼らをうらやましくも思います。
考えてみると、教員を目指す学生にとっての、教育実習は、一種のインターンと捉えることができます。
私は行ったのに教員にならなかったクチですが・・。
◆ 同僚の活動状況
さて、我が社に来ている学生インターンの一人が、会議の最中にこそこそ何かを眺めていました。
見せてもらうと、某大手広告代理店のインターン・エントリーシートです。
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エントリーシート |
「ぜんぜん業界違うじゃん。しかも、会議中だし・・。」と思いながらも、「あなたにとって幸せとは何か1000文字で表せ。」とか、「○○のイベントにふさわしいキャッチフレーズを5個書け。」(ここまで書くとわかるひとにはどこのエントリーシートかわかってしまいますが・・。)とかいった、発想力を試す質問がいくつか書かれています。
「別に行きたくないし、こんなの書けません。」と後ろ向きかつ弱気な発言をする彼を、「君が難しいと思うことはみんな難しいんだ。がんばれ。」などと先輩風を吹かしてみました。
◆ 至れり尽くせりの就職活動
そんな彼のところに、最近「日経就職ガイド」という就職活動を応援する小冊子が届いたそうです。
それも見せてもらうと(見せてもらってばっかり・・。)、主だった業界数十について、競合他社の売上高、シェア比率、合併の歴史、バックにある財閥などなどほしい情報がほぼ網羅されています。
しかもそれ、買ったわけではなく、大学の生協から勝手に届いたそうです。
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就職ガイド |
私が就職活動をしたころといえば、まだインターネットも出始めでしたので、こういう情報は就職課とか本屋で会社四季報などを読んで自分でノートにまとめたものです。
最近は大学の願書も本屋で買うのではなく、ただで配っているところが多くなっているという話も聞きます。
今の学生は至れり尽くせりやってもらってうらやましいですね。
◆ 行きたかった業界のその後
さて、昔自分が行きたかった海運業がどうなったかなーなどと思ってぱらぱらページをめくってみます。
相変わらず大手3社の独壇場です。
最近好調なようで、3社そろって過去最高益を更新する勢いです。
当時3位の川崎汽船は他の2社に大きく水をあけられていた記憶がありますが、商船三井が落ちてきたのか、日本郵船が圧倒的優位になってしまいました(マニアックですいません。)。
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川崎汽船 |
当時、海運業は斜陽産業のような扱いを受けていて、面接に行くと「何でこの産業受けに来たの?」と面接官に聞かれることもありました。
船で運ぶのは、飛行機に比べてとても時間がかかりますが、燃料とか鉱物のように、運ぶのが危険だったり、非常に重かったりするものは船でしか運べません。
業績が今ひとつでも、アジア地域が発展を続ければ、海運需要は伸びるはずだと思っていたんですよね。
付け焼刃にしてはなかなかの読みだったとちょっとうれしくなりました。
私を採ってくれればよかったのに・・。
◆ 自分の会社のその後
で、見るともなしに、自分の居た会社の業績をチェックします。
いつの間にかこんな冊子に名前を連ねるようになったんですね。
しかも「○○系」というくくりで売上高が堂々の第3位。出世したものです。
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自分のいた会社 |
こうしてみると、業界の差はありますが、景気は本当によくなっているのかもと思ってしまいます。
あの会社が業績を伸ばしているぐらいですから・・。
わが社も早くその恩恵にあずかりたいものです。
鞍馬【2019.11.12 リニューアル・アップ】
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