Field Dessin“闇の中の黒い馬” ~被災地南相馬で出会った言葉と写真~
PART 6
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PART 6 「暮らし

本日は安田佐智種さんと二本松の浪江役場(仮)へ…。 安田さんはニューヨーク在住のアーティスト。震災後南相馬・浪江の家の土台、道路、水辺、そこで暮らす人の手などテーマに作品を作り続けている。僕は彼女の作品に写る小さな湯呑の破片に愛おしさを感じる。壊れてその原型もとどめぬものたちに注ぐ思いは彼女が一歩一歩辛抱強く撮り続ける姿勢にも感じられる。彼女の震災以前の作品は大都会の都市の構築をテーマにして制作しているが、その都市の基盤はここと同じように戦争等で崩壊した焼け野原やがれきの中から立ち上がっている。震災以降「復興」の名のもとに全てをフラットにして再構築していこうとする考え方を「再生」というのなら、彼女の作品は「再生・復興」に逆行するここで暮らす・暮らした この地の人の営みの記憶の証言となる。「津波」の記憶ももちろん重要だけどそれ以前の暮らしの記憶はそれ以上に大切にしたい。 今日の浪江の役場職員のお話は大変参考になりました。

(2014.11.25)Sachigusa


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