PART 5 「瑠璃の烏」
ボクはしかし それでも道化のメイクをする。 かつらをかぶる。 だぶだぶのズボンに巨大な靴を履く。
あの惨状を前にして。 でも、これがボクの ユニフォームなのだ。 ボクの心なのだ。
管啓次郎さんに続き、 ボクもまた朗読を試みる。
ろうそくの火を背後に、 静かに言葉をつむいでいく。 笑わせもする。 そうしてボクも、 南相馬の息のひとつとなる
(※ドリアン助川さんの朗読会) 「百万年の瑠璃の鳥」