Field Dessin“闇の中の黒い馬” ~被災地南相馬で出会った言葉と写真~
PART 8
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PART 8 「マスク

揺れたとき私はここにいたんですけど津波は頭になっかったですよ。すぐテレビさ消して中にハァ居たもんですから。1時間後ですよ(津波が)来たのは、何かが浮いて向こうの方から来るのが見えたもんですから。波が違う方向から来ているのに気がつかなくて波がまわってきて「ああ来ちゃった来ちゃったって」瓦礫が行ったり来たり右往左往しているのがすごかった。3週間は水引かなかったから・・。瓦礫撤去の時、瓦礫の匂いはえらっこくて呼吸困難になりそうだったの。瓦の片付けやってるとき、お父さんも「なんだこれ咽イライラすんな」て。風がまともに来るし、そんな時はマスク掛けて屋内待避だ(マスクを掛けたまま家の中にいた)風の強い日は外にでんのが嫌で家の中にいて2~3日落ち着いて風のない時は出て歩って・・1週間は避難したけど・・・近所の人もみんないなかったよ。帰ってきて、みんな、どこに行ったんだべって。ほんとみんないなかったよ。


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