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#051 福島県立博物館
特集展「震災遺産を考える-ガレキから我歴へ」25

この蛍光管は、浪江町の小学校の避難所から採集したもので、見た多くの人は…「なんでこんなものが展示してあるのか?」と不思議に思うらしい。地震で学校の体育館のステージの天井に設置されていた蛍光管がステージ上に落ちたものだけど…。そこが…重要なんだ。一般的な「お宝」 展覧会=珍しいもの…価値の?値段の高いもの」が展示されるもの…という観念でおいでいただくとこの展覧会はおそらく何の意味もない。この企画については「現実と向き合わざるえなかったという現実がそこ(フクシマ)にあった」ということだけで、この展覧会自体が「すごいものを見せよう…みせてあげよう…というコンセプトとはかけ離れているということ。この展覧会は、この蛍光管みたいものなのです。
人によってはくだらないものかもしれませんが、そんなもの…ひとつもありません…。あるのは「日常という現実」だけなのです。

(2016.3.7掲載)

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