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#014 「Dさんへ1」

震災後の原発事故で警戒区域になり、津波被害の復興が立ち遅れた南相馬市小高区井田川浦。1年以上水没していた田園地帯の排水が終わったとき、道路、流出集落跡地、瓦礫などには無数のフジツボが付着していた。

このフジツボの意味は何なのか。風化と復興事業によって無数に付着していたフジツボたちの記憶は遠く過去の出来事となりつつある。人と自然の本来の距離感を示すフジツボはおそらく「再生の兆し」だったのだろう。

彼らの言葉にもう一度耳を傾けフクシマとは何か、フクシマのこれからを考えて生きたい。

(2016.2.5取材掲載)

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