【今日の名画座便り】#006~Psycho(サイコ)
Classic Film Livelihoodシリーズ第6作目は、Alfred Hitchcock(アルフレッド・ヒッチコック, KBE, 1899-1980)監督による1960年製作公開のサスペンス映画。
二重人格者の犯罪を扱った伝説的ヒッチコック・スリラーにして全てのサイコ・サスペンスのルーツとなりました。
主演はAnthony Perkins(アンソニー・パーキンス, 1932-1992)。
ストーリーの怖さもさることながら、更に恐怖心を募らせるBernard Herrmann(バーナード・ハーマン, 1911-1975)のおどろおどろしい音楽が映画に絶妙の効果を与えています。
この映画によって「サイコ」という言葉は日本を含む世界中に広まり、「精神疾患(障害)」「多重人格」という意味を持つようになり、さらにここから「サイコホラー(psychohorror)」「サイコスリラー(psychothriller)」「サイコサスペンス(psychosuspense)」「サイコパス(psychopath, 精神病質)」など様々な使われ方が派生しました。
現在では、二重人格や多重人格など、切り離した感情や記憶が成長して、別の人格となって表に現れる症状を解離性障害(Dissociative Disorders; DD)との呼称で定義しているようですが、短絡的にこの疾患を犯罪に結びつけて論じることがあっては、もちろんならないでしょう。
ところで、ひたすら息を吸うように嘘を吐き続けるサイコパスのような誰かさんがいて、阪神・淡路大震災発生の日に米国製ステルス戦闘機147機購入のニュースをぶつけるとは、何ということでしょう。
しかも、そんな御仁のふるまいに完全に麻痺しきっている国民が如何に多いか、これは大いに恐がらなければならない悪夢と言うほかありますまい。
*写真は半自作のDVD風ラベル。
🎬 Psyco Movie CLIP(シャワー室のシーン:気の弱い方は閲覧注意)
https://www.youtube.com/watch?v=0WtDmbr9xyY
毒舌亭(2019.1.30up) |