【風前の灯火】 我が家の娑羅双樹(さらそうじゅ)、別名ナツツバキ(夏椿)が今年は例年になく次々と咲いている。蕾(つぼみ)もまだ多く控えている。
色は控え目の淡い白。華やかさはないが、静かな存在感を放つ。
この「娑羅双樹」を引用しているのが、鎌倉時代の軍記物語『平家物語』。出だしはこうだ。
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祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
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第二フレーズは、「娑羅双樹の花の色は、どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるという道理を表す」の意。
「娑羅 / さら」の花は寿命が極端に短く、朝に開花し、夕方には落花する一日花。
まさに平家物語が表現する世界にふさわしい花だ。

さて、県議会100条委員会や3つの「第三者委員会」、消費者庁、総務大臣から疑惑に対して次々と様々な指摘、指弾を受けているにもかかわらず一貫して全否定し、なおかつ記者会見では記者の質問をはぐらかし、同じフレーズの「テンプレート答弁」を繰り返している兵庫県の齋藤元彦知事。
本丸となる公選法違反の告発を受けた神戸地検のお裁きがヒタヒタとその身に迫っている。いずれお白州で「おうおうおう、この桜吹雪に見覚えがねえとは言わせねえぜ!」の決め台詞を聞くことになるだろう。
あなたの寿命はもう「娑羅 / さら」の花と同じ運命にある。
おっと、『北斗の拳』の主人公・ケンシロウの台詞「お前はもう死んでいる」みたいになってしまった。
葉羽 ということで、今回も僕の方から勝手に、『北斗の拳』の「お前はもう死んでいる」の場面を挿入させていただきました(笑)
🎥 『北斗の拳』 お前はもう死んでいる
毒舌亭(2025.7.1up)
    
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