【常緑音楽館だより】＃1413〜1416　スウィングしちゃうぞ

　音楽・楽曲には実に多種多様なジャンルがあるが、中でも好きなものの一つがスウィング・ジャズ。

　白人が主体となって作られ、1920～1930年代に大流行した軽快でダンサブルな楽曲を特色とする。

　スウィングといえば、ベニー・グッドマン、デューク・エリントン、カウント・ベイシー、グレン・ミラーらがまずもって想起されるが、ここではなんと異色の映画に登場したスウィングを聴きたい。

　映画のタイトルは『スウィングガールズ』（Swing Girls）。東北の片田舎（ロケは山形置賜で行われた）の落ちこぼれ女子高校生がビッグバンドを組んでジャズを演奏する青春コメディ映画で、ちょうど20年前、2004年に公開され、日本アカデミー賞優秀作品賞、日本映画批評家大賞作品賞、ブルーリボン賞日本映画ベストテン、日本レコード大賞企画賞などを獲得した。

　そのラストシーンで登場するのが、バンド名「Swing Girls and a Boy」（一人だけ男子高校生が混じっている）によるジャズ・メドレー。 とりわけ3曲目の「Sing Sing Sing」の躍動感溢れる彼女たちの演奏は圧巻だ。

　足腰が弱くなった不肖・毒舌亭も思わず立ち上がって腰を振りたくなる。

　裏金・脱税自民議員のことや、抜け穴だらけでザルどころか底がすっぽり抜け落ちたバケツ法（政治資金規正法改悪案）に対する怒りもしばし忘れさせてくれる。

　そして20年前だから、出演している上野樹里、貫地谷しほり、本仮屋ユイカらの若いこと若いこと。彼女らを含め全員が猛特訓の成果で完璧な演奏を繰り広げた。実演だ。決してプロによるアテレコではない。

　おまけとして劇中挿入の一曲を添付。

　♬ Moonlight Serenade〜Flyer〜Sing Sing Sing With A Swing（Medley）/ Swing Girls and a Boy
　　https://www.youtube.com/watch?v=ZDhLJeU455w

　※ おまけ（挿入曲）
　♬ Love For Sale / Lionel Hampton & Oscar Peterson
　　https://www.youtube.com/watch?v=Cxk15daqMRM

毒舌亭（2024.6.12up）