【常緑音楽館だより】#1352〜知りたくないの
昭和歌謡を牽引し歌謡曲の黄金時代を築いた2人の作詞家、阿久悠(1937-2007)となかにし礼(1938-2020)。ライバルと言われた2人だ。
阿久悠は広告代理店、放送作家ののち作詞家に転身。作詞した曲は5,000曲以上。
なかにし礼はシャンソンの訳詞を始め約1000曲を手掛けた後、作詞家に。約3000曲を作詞。
ライバルなのに、この2人が同じ歌手に歌詞をプレゼント。相手は北原ミレイだ。
阿久悠が「ざんげの値打ちもない(1977)」、なかにし礼が「石狩挽歌(1975)」。
北原はなかにし礼を「生みの親」、阿久悠を「育ての親」と評している。
そんなこんなで、日本レコード大賞は、阿久悠が5回、なかにし礼が3回受賞している。
ところで、なかにし礼が訳詞をした最初の作品はこの曲。元々はカントリー系のポピュラー音楽だ。
アンディ・ウィリアムズやエディ・アーノルドらのバージョンが知られ、日本では菅原洋一によって「知りたくないの」(昭和42年)としてリリースされ、80万枚を超える売上げを記録した。
Evergreen Music通算1352曲目は、そのオリジナル=レス・ポール&メリー・フォードの1953年録音(1954 release)で。
今日はとびっきり古い曲で恐縮です。
♬ I Really Don't Want to Know(知りたくないの) / Les Paul & Mary Ford
https://www.youtube.com/watch?v=rQHIf9C4TeU
毒舌亭(2021.8.18up) |