世界一長い階段がある場所とは?
先日、景色のいい場所でお弁当を食べようと、ケイ子と福島市内弁天山公園に行きました。
弁天山展望台(福島市)
弁天山には二つの展望台、弁天山展望台と椿山展望台がありますが、そのうち高い場所にある前者の方へ。
ただし、駐車場から結構な数の階段を登らなければなりません。(景色はいいけど)
ふぅ~ 130段くらいでしょうか、古希夫婦の足には少々こたえる。
そう言えば去年、ドイツのグドゥルン夫妻を迎えた時には「吾妻小富士」の階段も登ったなと。
グドゥルン夫妻とReiちゃん
あそこは何段あったっけ・・?
調べてみると280段とのこと。途中、何回か休んじゃったけど。
けっこうキツかった!
待てよ、僕が今まで登った中で一番長かった階段はどこだろうと考えてみました。
それはまだ十代の頃、実家のアパレルメーカーの社員旅行に同行して登った山形の「山寺」に違いない。
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山寺(立石寺/山形県) |
途中、「閑さや岩にしみ入る蝉の声」と松尾芭蕉が詠んだ句碑があったのは覚えているが、どんな石段だったっけ?
記憶から薄れていたので、調べたらこんなでした・・何と千段超え(1015段)!
山寺(立石寺/山形県)の石段
こりゃきっと忘れたんじゃなく、あまりのトラウマになった「黒歴史」として記憶から抹消したに違いない(笑)
しかし驚くなかれ、同じ山形で山岳信仰「出羽(いでは)神社」がある羽黒山の石段の数は2446段もあると言う!
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羽黒山出羽神社(山形県) |
いやコレは絶対ムリ。ってか、こんなのを登る人が居るんだという方がオドロキ。
やはり長い石段となると山岳信仰の神社が多いんですね。
先日、cinemaアラカルトにアップした『リバー、流れないでよ』の京都・貴船神社の石段は赤鳥居が連なってキレイでした。
あと有名どころでは、香川県の金刀比羅宮(ことひらぐう:こんぴらさん)でしょうか。行ったことないけど。
金刀比羅宮(香川県)
こちらは本宮まで785段・奥社まで583段で、合計1368段の石段だそうです。
金刀比羅宮の石段
ならば、日本一長い石段はどこかと調べてみると、熊本県の「釈迦院御坂遊歩道」でした。
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釈迦院御坂遊歩道(熊本県) |
その数はなんと3333段!!?
頂上にあるのは「金海山大恩教寺 釈迦院」で、神社でなくお寺でした。
金海山大恩教寺 釈迦院(熊本県)
うむぅ・・お釈迦様も負けてないな。
途中には「今どこにいるのか」分かるように、こんな道標も。
途中の道標
なるほど、至れり尽くせり・・さすが日本一。
そこまで見て来て・・はて、世界ではどうなんだろうと。もっと凄い階段はあるのか?
「凄い」と言う意味では、すべてが”階段”ではないけれど以前掲載した中国の「長空桟道」が凄かった。
長空桟道の行先:崋山の道教修道院
なにせ、修道院に行く道はこの階段から登って・・↓
長空桟道
コレ一本ですから・・(笑)
長空桟道
毎年、何人か落ちて死んでるというのも頷けます。(笑・・っちゃいけない)
ほかにデンジャラスな所では、エクアドルの“悪魔の大釜” という意味を持つ「パイロン・デル・ディアブロ滝」にある階段。
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パイロン・デル・ディアブロ(エクアドル) |
滝のしぶきで常に濡れており、注意しないと滑落必至!
奇抜な所では、同じ南米コロンビアにある「エル・ペニョン・デ・グアタペ」の常軌を逸したスタイルの階段。
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エル・ペニョン・デ・グアタペ(コロンビア) |
これは原住民タハミーズ・インディアンの崇拝対象だった大岩にジグザグ状の階段を築いたもので、高さ200メートルの巨岩を740段の階段で登る。
しかし奇抜な階段だなぁ・・。
もう一つが、米国ヨセミテにある「ハーフ・ドーム」。階段の高さは121.9メートル。
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ハーフ・ドーム(米国ヨセミテ) |
この岩山は、カリフォルニアの谷底から約1,524mの高さでそびえ立っており、ヨセミテ国立公園のシンボルとなっている。
その最頂上部にそそり立つ崖に、急峻な階段が築かれているのだ。
このハーフ・ドームは一直線なので落ちたら終わり。実際、頻繁に滑落事故が報告されている。上から見下ろすとこんな感じ・・
でもって、谷底方面も入れるとこんな高い場所にある。
さらに、無事頂上まで到達すると、こんな場所に立てる。(立ちたくねぇ!)
そこにはヨセミテ国立公園を一望できる絶景が広がっているのだ。
待てよ、「階段」とは言えないかもしれないが『万里の長城』があったではないか!?
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万里の長城(中国) |
調べてみると、万里の長城の全長は公式で約21,195kmとなっているが、このうちの石段部分・・万里の長城マラソンで利用する約41.8kmのコースには5164段の石段があると言う。
いやぁ、とてつもない階段だ、さすが中国!!
しかあしっ!m9っ`Д´)
ぢつは更に上がありました。
場所はなんとスイス。もしかして、これからミルクティーの『スイス旅行記』に出て来るのか? そんでミルクティーが登るのか・・そうなのか!?
それが、スイスのニーゼン山岳鉄道の線路に沿って組まれている「保全用階段」。
段数はまさかの1万超え、全11674段あり、『世界最長の階段』としてギネス公式に認定されています。
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ニーゼン山岳鉄道とその補修階段(スイス) |
もちろん上まで鉄道に乗った方が楽なワケだが、敢えて一年に一度、この保全階段を登るというイベントが開催されている。
それが「ニーゼン・ラン」(そのまんま!)という大会で、距離は3.2キロメートルだが標高差が1,668メートルにもなる階段を一気に駆け上がると言う苛烈なイベントだ。
ニーゼン・ラン
う~ん・・世の中には酔狂な人達が居るもんですね!
《配信:2024.11.4》
ニーゼン山岳鉄道は『スイス旅行記』に出てきません。念のため(笑) |