その107
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  バラナシ散策 (詩:葉羽)

 久しぶりにちょっと体調崩し
 遠くへは行けないので
 近くを軽く散歩する

 こんな早朝から
 インドビーズの紐売りが
 商売を始めている

 街中に入ると バイクに乗ったアベック
 傍で楽団がドンチャカやってる
 どうやらコレは結婚するカップル
 あれも愛 これも愛 たぶん愛 きっと愛

 思わず目を奪われるインドのテイラー
 色とりどりの衣装に下着まである
 何ならブティックと呼んでもらって
 一向に差し支えない

 店を覗いて一瞬固まる
 店頭堂々の首吊りサリー
 世にも悍ましいシュールな風景…
 そんな事考えもしないのがこの国なのか

 路地裏は一転 人影も疎(まば)ら
 ただし路上には大量の落し物
 まさに黄金 ってか黄金色だけど
 ここは慎重に踏まないように…

 ガンガーへ戻れば 洗濯物の品評会
 既に石段は足の踏み場もない…
 洗濯ものをガンガーの水に付ける
 →石に叩きつける (…の繰り返し)

 これで本当にキレイになるのか分からない
 でも干してる風景はこんなにもキレイ

 インドではあまり見かけない民族楽器
 多分コレは アボリジニのディジュリドゥ
 さすが何でもアリのインド
 物悲しい響きは犬たちのお気に入り…

 この時期の朝の冷え込みはキツイ

 生まれて間もない仔犬たちが
 あちこちで身体を寄せ合って震えている

 思わず抱きしめてあげたくなる
 そんな今朝の風景…

Poem by 葉羽
 MP3 by 音楽の卵 “ふわふわの素”
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   Photo by 大和伸一"ガンガーの眺め”より

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