【2009.12.22】　　　　

　プロローグ

　　２００８正月の出来事

　　　トルゥルゥー・トルゥルゥー
　　　「ヒデユキちゃん、なんで帰ってこなかったの！？」
　　　オフクロからの電話が響く・・・
　　　’ああ、今、失業中だから、動かないようにしてる。’
　　　「ご飯はちゃんと食べてるかい？」
　　　うっせぇなぁ、一人暮らしの男がそんなもん
　　　ちゃんとしてるわきゃぁねぇだろう！
　　　だいたい、去年から何度同じこと説明すればいいんだか・・・
　　　もう、僕のマーケットはこの世にはないんだよ！

　　　トルゥルゥー・トルゥルゥー
　　　１０分後には姉の電話が響く・・・
　　　「ヒデユキちゃん、失業保険なんかは貰っているの？」
　　　’あんな、ねぇちゃん、それ飼い犬のもらうもんだから・・・
　　　　俺はオオカミだから、そんなもん貰わんでいいのっ！’
　　　’うっせぇなぁ〜、俺は大丈夫だから・・・’

　　　まったく、俺がヘコんで、落ち込むと　思ってるなぁ！？
　　　あいつらへの対策はカラ元気見せときゃぁいいかぁ！？

　　　実際、何十年かぶりにプータローのステータスで年を越した。
　　　終局は思ったよりも早く訪れた。
　　　俺が生きてる間は大丈夫と踏んでいたのだけれども・・・

　　　３０年に及ぶ経験を数分間・数行で表現できる才能など
　　　俺には無い。
　　　えっとね、タクシー会社に行ってね、
　　　俺、リキシャー引けますってドライバーを雇いはしないだろ？
　　　んっ、そんな感じ！

　　　金融の死んだ、日本に僕の生きる場所は無い。
　　　銀行が今、カードローンやら、保険やら新商品に
　　　手を染め始めているでしょう？
　　　これ、どゆことか判るかなぁ・・・
　　　説明は時間掛るのでやめときますね。
　　　まぁ、なりふり構わなくなってきてるね！
　　　そうそう、国債持ってる人、早めに処分した方がいいかと・・・
　　　シロートの無責任な意見だかんねっ！

　　　まぁ、俺は別の者になるしかなさそうだ・・・
　　　たくぅ〜　まいるぜっ！

　　　まぁ、条件はみんな同じだな・・・
　　　この国は潰れるから、
　　　自力で死ぬまでの自分を面倒みなくちゃいけない時代は
　　　すぐそこまでやってきている。


　　２００９現在（相変わらず仕事はない。）

　　　いやはや、こうしてまたKey-Boardに向かうなんぞ
　　　思いもよらなんだ！

　　　元来、僕は人間嫌いで孤独に耐えて生きてきた。
　　　独りがデフォルトバリューだったんだ。

　　　それが、晩年を故郷にて暮らそうなどと・・・企てたばかりに
　　　そのBack-Born作りに数年を費やすこととなった訳である。
　　　実際、知人・友人・仲間は飛躍的に増加した。
　　　いつしか’独り’がデフォルトではなくなってしまっていたのだ。

　　　これには、今、いささか困惑を覚えている。

　　　★寂しいヨォ〜　（はい、この一言で今回は終わりだす。）


　　　滅びゆく職にてナリワイを立てていた僕は、
　　　転身を企てねばならなかった。

　　　目的地はひとつなのだが・・・
　　　そこへ向かうべきファクターはそれこそ山のようにあった。
　　　僕はまるでクモの巣のようにチャートを張り巡らして、
　　　まるで網の目のようにエンティティ毎の道筋を
　　　目的地へと繋ぐ・・・
　　　そして、クリティカル・パスを探して見つけ出すんだ。
　　　失敗する筈なんかあるもんかいっ！

　　　先般、そのパスの中の重要な一本が崩壊したんだ。
　　　All　OR　Nothing　の　Nothingになっちまった。
　　　総くずれした僕のパス達はちりぢりにと飛び散っていった。
　　　・・・・・・・

　　　兄いわく
　　　「オマエ吹き過ぎ！」
　　　へっ・・・・・・・？？？
　　　（俺の会社潰してくれた、あんたにゃぁ言われたかねぇ！）

　　　いやぁ、発想はとてもいいと思うのよ？？？
　　　数年を費やして、クリエイターを見つめ続けていたんだ。
　　　その世界を洗い出し、改善点、解を導き出す筈だったんだ。

　　　数点程見落とした事があった。
　　　その多くは’モチはモチ屋にまかせねぇとね・・・’ということだ。
　　　たとえば、小売は小売屋にやってもらわにゃぁいけねぇ！

　　　自分で出来ねぇこたぁ、出来る奴にやってもらう。
　　　そんな奴をStaffにしちまえばいいだけのことである。
　　　（そんな奴いるのかぁ・・・？？？）

　　　ああ、やっぱ金いるなぁ・・・
　　　うん、かせぎゃぁいいんでしょ・・・前途多難である。
　　　（資本家を騙してふんだくればいいかも・・・
　　　　これを’企画を通す’という。）

　　　まぁ、やめないねLife-Workだもの・・・
　　　まだ、吹き切ってないもの・・・
　　　百分の一位だろ、まだまだ・・・

　　　あははは、さて、顛末を書き終えたところで口を閉じよう！
　　　有言実行の’有言’だけは封印しとこう！


　　　とりあえず、なんだぁ・・・
　　　点で生きてた男が円で生きようとしている。
　　　そりゃぁ・・・

　　　そうそう、なんだか今さ、
　　　寂しくてたまらないんだ。


　　　「Heart-Break　KIDS」

　　　　厚い雲の中　手探りしながら
　　　　夢の中でしか　話し合えない

　　　　乾いた喉が　吐き出す言葉の
　　　　足りないパズルを　組み立ててるから

　　　　傷つき疲れた心を隠して
　　　　Heart-Break KIDS　永遠に
　　　　Heart-Break KIDS
　　　　安らぎも　ときめきも　頬笑みも　見えない

　　　　暗い闇の底　目隠ししたまま
　　　　ぬくもり以外は　信じられない
　
　　　　震えるヒザが　乱した心理の
　　　　消えないシーン　写し続けてる

　　　　祈る事すら　許しあえないよ
　　　　Heart-Break KIDS　永遠に
　　　　Heart-Break KIDS
　　　　安らぎも　ときめきも　頬笑みも　見えない

　　　　流れる視線が　求めるロマンの
　　　　見えない姿　想い描いている

　　　　傷つき疲れた心を隠して
　　　　Heart-Break KIDS　永遠に
　　　　Heart-Break KIDS　見えない

　　　　　　　　　　　　　　　　Ｊｉｃｋ　ＩＮ　子供ばんど


　　　そうそう、なんだか今さ、
　　　寂しくてたまらないんだ・・・
　　　

　　　自分を’犠牲’にして生きていませんか？
　　　なにを犠牲と言うかは判りませんが・・・
　　　なにかの為に自分が犠牲になっているとは
　　　お考えではありませんか・・・

　　　少し考えてみたのです。
　　　たとえば、僕がオフクロや兄弟の為に働くとします。
　　　でも、それは、家族の幸せに向かうことで・・・
　　　家族の幸せは、自分の幸せに繋がるんだと・・・

　　　少し夢みてみたのです。
　　　たとえば、愛する人の為に僕は生きるとします。
　　　でも、それは、愛する人の笑顔に向かうことであって
　　　愛する人の笑顔は、自分の安らぎへと繋がるんだと・・・

　　　少しだけ嘘をついてみたのです。
　　　世の為、人の為に僕は動くのだと・・・
　　　でも、それは、世界平和に向かうことであって
　　　世界平和は、僕の穏やかさに繋がるんだと・・・

　　　嫌々行うことであったって、きっと、
　　　それは、自分に帰って来るものではないのかと・・・

　　　親の為であって、親の為でなく・・・
　　　恋人の為であって、恋人の為でなく・・・
　　　国の為であって、国の為でなく・・・

　　　それはきっと、誰の為でなく、きっと自分の為に・・・

　　　「誰の為でなく！」

　　　だから、人の為とか社会の為に生きて見るってさ・・・
　　　結局自分の為に生きてることになると思うんだよね・・・

　　　だからね、なんとなくまぁ〜るく生きて見ようと思うのです。

　　　心を思い切り開き切って、円で生きようって思うんです。


　　　I　SHALL　RETURN　！

　　　（ＦＲＯＭ　朱雀ＲＳ）　

　　　　　図々しくも、帰ってまいりました。
　　　　　・・・いいのかぁ・・・？？？