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雑感46 ペーパーワーク



by Tsuji
Reported by Tsuji
MP3"くつろぎ時間" by 音楽の卵
Site arranged by 葉羽

 研究所勤務だった若い頃に、時の上司からこんな話を聞きました。

 共同開発先の某社の研究所に行ってきたが、所長室に「幼い男の子が便座に座り、その前にトイレットペーパーが描かれている絵」が飾ってあった。

 そしてその絵には「No job is finished until the paperwork is done」と記してあったと。

 意味するところは、研究とは、一連の実験が終わった後で研究報告、論文、特許などを書いてはじめて、終わったと言える。

 科学の世界では結構有名な名言のようです。

 

 1987年にノーベル化学賞を受賞したデュポン社のチャールズ・ペダーセンは、自然科学分野のノーベル賞受賞者としては、その当時唯一博士号を持っていない受賞者でした(2002年受賞の田中耕一も博士号を持っていなかったが、後に東北大名誉博士となっています)。

 ペダーセンは有機化学の発展に大きく寄与したクラウンエーテルという分子の発見でノーベル賞を受賞しましたが、それに関する論文はアメリカ化学協会の会報誌へ投稿した1報だけでした(頁数は100頁くらいあったと記憶しています)。

 1報でしたがペダーセンは書いていたのです。

 (チャールズ・ペダーセン) 

 この「雑感」の中でも何度か「書くこと」について触れていますが、別に自然科学分野に限らず、書くことは大切だと思います。

  ツーさん【2018.7.16掲載】

葉羽葉羽 全く同感。ボケ防止のためにも必要だよね(笑)

 


「No job is finished until the paperwork is done」

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