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『クスクス粒の秘密』(La graine et le mulet)
 2007年 フランス映画
 監督 アブデラティフ・ケシシュ

 真面目に生きてきて、決して幸せな現在じゃないけど、その実直さで周りからは慕われていた。この男、報われる日が来るのか…。

 まさかこんな映画だとは…。どう捉えていいのか困惑してしまった。これが現実か これが世の中の不条理か これが日常という事なのか? 食事のシーンが凄かった。母の誕生日に家族が揃って食事するっていうなんの変哲も無いシーンなんだけど、そのリアルさに圧倒された。

 フランス人の口論は苦手なんだがこれは気にならなかった。まるでドキュメンタリーを観ているような細部にまで隙のない役者達には脱帽。それも監督の演出力なんだろうな。この監督の演出はとにかく惹きつけられる。アデルブルーは熱い色の監督作品だから観てみた。日本未公開。なんて映画だ。こぼすよと思ったら案の定。そこからの展開がやばい。クスクス食べたい!

pie造(2019.4.13掲載)


 
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BGM「春の予感」