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#023 「中間貯蔵を受け入れたこと」

Field Dessin 「中間貯蔵を受け入れたこと」

ひと袋(フレコンバック)2万円、土を袋に入れる手間賃、それを運ぶ手間賃。仮置き場への代金。中間貯蔵施設への代金。そして最終処分場への代金。たったひとつのこの袋に、どれだけの金額がかかるのだろう。

そんな軽薄な心配をしている私に大熊町の知人のKさんは「福島第1原子力発電所付近が中間貯蔵になることや中間貯蔵施設に汚染土を置いておくことは実はそれほど深刻でなく、中間貯蔵の『受け入れを認めた』ということでここの原発の廃炉から解体された原子炉がこの場で葬られるのではないかということ。また『穢の地』となったここに日本中からの使用済み燃料廃棄物が送り込まれて日本の原子力発電の使用済み燃料の墓場になっていく可能性・・・そういうことのほうが怖い」という。

この黒い袋が集積されて新たな「場」に変容する可能性はないとは言えない…考え過ぎかな?なにはともあれこの黒い袋は「闇のなかの黒い馬」そのものだ。

(2015.6.10投稿)

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