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53 「近現代のリスク」

沼上水力発電と水俣。日橋川発電所と鹿瀬町。原発のみならず自然と科学技術の関係は昔から常に地方に影を落とす。少数派は奥歯を噛み締め大勢に飲み込まれ る仕組みは変わらない。そういう意味で「今」は近代の延長なのは確かだ。

猪苗代の秋元発電所はもともと磐梯山の噴火により出来た湖から引いた発電所だ。湖 の湖底には集落が今も眠り続けている。水力発電、ダム建設に関しても地元民や当時の朝鮮人や受刑者などの犠牲があってのものなのだ。「大勢に影響なし」最 も現実味のない言葉だ。

(2015.5.24)


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